マダニ類
屋外性のダニ類で、山野や河川敷の草むら等に多く、付近を通る動物に寄生し、吸血します。また、リケッチアやSFTS等の病原体を媒介することでも知られています。
吸血すると肥大し、10mmほどになる種類もあります。
吸血されると満腹(飽血)になるまで離れず、吸血で皮膚に固着している期間は1週間以上になることもあります。無理に引き剥がすと、口器が皮膚内に残り、炎症の原因になることがあるため、医師による診察、除去処置が必要です。
ペットの散歩や、ハイキング時での吸血被害が多く、山野や生息地域の草むらに入らないようにしましょう。入るときは肌の露出をできるかぎり少なくし、忌避剤(虫よけスプレー)等をこまめに衣服に処理することが予防として大切です。
万一吸血されて熱が出た場合、医師にその旨を伝え指示を受けて下さい。
大きさ | 体長約5mm前後のものが多い(無吸血成虫) | ||
代表的な侵入経路 |
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駆除難易度 | 非常に難しい | ||
防除方法 |
ツツガムシ類
屋外性のダニ類で、幼虫が主に野鼠を吸血していますが、猫やその他の哺乳類、鳥類、ヒトも吸血します。
成長によって地表で活動する時期、地中で活動する時期、吸血する時期、休眠する時期を持ちます。
吸血によって、リケッチアを病原体とするツツガムシ病を媒介することで知られています。
対策としては、忌避剤(虫よけスプレー)をこまめに人体、衣服に処理することが有効です。
大きさ | 体長約0.2mm(幼虫) | ||
代表的な侵入経路 |
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駆除難易度 | 非常に難しい | ||
防除方法 |
ハダニ類
植物を吸汁して生活するダニ類で、農業分野では、作物に被害を与える農業害虫となる種類もあります。
屋内では観葉植物に繁殖したものが、不快害虫となることがあります。
殺虫剤での駆除も可能ですが、植栽や観葉植物の管理に注意が必要です。
発生の見られた観葉植物等には園芸用殺虫剤による早めの処理をお勧めします。
大きさ | 体長約0.5mm | ||
代表的な侵入経路 |
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駆除難易度 | 難しい | ||
防除方法 |
タカラダニ類
春先に家屋やビルの外壁に現れるダニ類で、赤い虫体が大量に壁を這いまわることから、不快害虫として知られています。
花粉やその他の小昆虫類等を捕食しています。
5月、6月に成虫が最も多く見られますが、産卵後すぐに死んでしまうため、梅雨明けにはほとんど見られなくなります。
殺虫剤での駆除も可能ですが、コンクリートの隙間の奥や、苔内で生息していると考えられており、薬剤で完全に駆除することは困難です。近年は、コンクリートの防水加工が生息の減少に効果があったという報告がされています。
大きさ | 体長約1mm | ||
代表的な侵入経路 |
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駆除難易度 | 難しい | ||
防除方法 |
03-3254-0014